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ジブリ映画初のノンファンタジー神秘性のない【コクリコ坂から】

月曜日, 8月 1st, 2011

宮崎駿監督作品、コクリコ坂からが上映されている。

ジブリ映画初のノンファンタジー映画となっていて、神秘性といった
今までのジブリ映画の真骨頂や核とされる部分が抜けているという感想を持つだろう。

しかし、ポニョあたりから宮崎駿さんのコアな表現したい部分が出ているような
感じがして、これはこれで見る人によっては楽しむことができる。

さてさて、映画のもう一つの楽しみは、帰りのエレベーターで観た人が
感想をこちょこちょ話すのを盗み聞きするのも楽しみの一つとなっている。

やはり一般的には今回の映画はジブリに期待する神秘性が抜けていたため、
面白くなかったという第一感想が聞かれることが多かった。

YouTubeでも宮崎駿監督が話しているのが、今の若者像への提示ということだった。

東京オリンピック以降、日本人は変わらないと思って生きていると。
特に1980年あたりから、数字を追う経済的な社会になってしまっていると。
宮崎駿さんの20の娘さんが年金の心配を口にするなんて何て愚劣な社会だと。

確かに、コクリコ坂からに描かれていた少女は希望に満ちた快活な生活と
旗を揚げるという行為に、今の社会でも一人の人間として旗を上げて
自分の可能性を信じて生きていきましょうというメッセージを感じる。

崖の上のポニョにも言えることだが、この親子愛的な映画の趣旨は個人的は
なかなか楽しめる内容ではあるが、やはりジブリ映画には神秘性を求めたい
というのも本音であり、社会の意見も同じ方向を向いていることだろう。