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Archive for 3月, 2011

映画あしたのジョー セリフ・シーンが足りてない!!!!「力石が死んだ」

火曜日, 3月 1st, 2011

あしたのジョーの映画を見てきた。

ともていい映画だった、本当にいい映画だった。

しかし、このシーンが足りない。どうしても足りていない。

それは、敗者として控え室に戻ったジョーと西と丹下段平のもとに、興冷めした顔で記者がドアを開けて、「り、力石が死んだ」というあのシーンがないのだ。映画だと、試合が終わってから、いきなりジョーが走って医務室に向かうというシーンになってしまっている。そして、原作では、ジョーのあの力石が死んだということを聞いたあとのエクトプラズマのようなエフェクトがかったアニメでのシーンもどしても見てみたかった。

なぜ、このようなことを思っているかといえば、当時時代ではないがあしたのジョーをコミックで買って読み始めていたときは、本当にまだ力石が死ぬということを全く知らないまま、漫画を読んでいたので、学生時代の当時は本当に現実のようにショックを受けたというのを、今でも鮮明に覚えているからである。そのシーンがやはりあの記者の絶望に打ちひしがれた顔で数人立ちすくんでいたあのカットであったのだ。あそこを映画化してくれないで、どうする…。マジでどうする…。

それ以外は、かなり最強の映画であった。

力石徹の後頭部を強打するときのあの映像は、まさに映画そのものであった。山Pもすごいジョーに見えたが、なんであんなにも伊勢谷友介さんは、力石徹になりきって見えるのだろう。まさに、見た目やメイクだけではない、魂の入った役者であると感じずにはいられなかった。

すごく記憶に残る映画だったと同時に、個人的にはどうしてもあの控え室で「力石が死んだ」というシーンは、如実に映画でも表現してもらいたかった。今回の映画の観客はほとんが力石が死ぬのを知っているから…というのはわかるが、死ぬ告知シーンは取り除くべきではないと思った。山P目当てで見に来た力石が死ぬのを知らない女性ファンも、きっと記者のシーンがあったほうが、心にひびいたのではないだろうか。記者をタレントで使うというのは難しいにせよ、あそこだけは場面として欲しかった…。

多分スタッフも相当、当時を思い出して熱がこもっていたのであろう、気合の入り方がヒシヒシと伝わってくる映画であり、すばらしい構成の映画であった。

映画 あしたのジョー

http://www.ashitano-joe.com/index.html